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総合規制改革会議議長・オリックス宮内会長、奥谷禮子氏とのバトル - 城島光力ブログ 2009年2月 3日 (火)いま「かんぽの宿」のオリックスグループへの売却に関して世間の注目が集まっている。
鳩山大臣が郵政民営化を推進した中心的人物である宮内氏自身が総帥であるオリックスグループが投資額を大きく下回る金額で購入することについて「ちょっと待った!」をかけたからである。
この間の競争入札の不透明性と道義的な問題の両面からの理由である。
ところがこのことから何と派遣労働法の私の国会審議に関して、私が宮内氏らとバトルを展開したことにも関心が寄せられ、今日発売の「サンデー毎日(規制改革会議を巡る宮内義彦しの手紙・民主党議員を激怒させた高圧的文言)」からも取材を受けた。
それは私が衆議院議員時代の2003年、いま社会問題となっている派遣労働法に関し、国会での質問に端を発したものである。
当時、私は民主党の次の内閣「雇用担当大臣」として雇用政策の責任者であった。
そして本会議や厚生労働委員会で派遣労働法の問題点を厳しく追及した。
その追及し指摘したことが現在「派遣切り」という形であらわれているのである。
その法案の中身の前に実は私は次の様な主旨の質問をした。
「雇用労働分野の規制緩和について総合規制改革会議での検討内容が、ほとんどそのまま閣議決定された。この総合規制改革会議の中に人材派遣業に関連したメンバーが複数参加しているのは何故か。公正な論戦が期待されないのではないか。」というものであった。
即ち、総合規制改革会議には人材派遣業界からザ・アールの奥谷氏とリクルートの河野氏が入っており、かつザ・アールの第2位の大株主が何とこの規制改革会議議長の宮内氏が会長であるオリックスであるという実態で、公正な論戦が本当に期待されるのかという疑問であった。
これほど利害関係者がその派遣業に関するルールの変更に関わることはおかしい話しである。
しかもこの奥谷氏は関連した法律そのものを作る審議会のメンバーでもあるという異常というべき実態であった。
この私の指摘に対して奥谷氏は秘書とともに議員会館の私を訪ね、「謝罪」を求めてきた。
当然私は「多くの人が疑問に思っていることを事実に基づいて質したのであり、抗議そのものが全く筋違いである」と、奥谷氏の抗議に対して逆に強く抗議した。
しかし私への抗議だけかと思っていたら、何と厚生労働委員会の委員長(中山成彬議員)に対して、私の「不適切な」発言を議事録から削除または訂正し、私への処分を検討するように求める内容証明便を送りつけてきていたのである。
さらに続いて今度は宮内氏が総合規制改革会議議長という肩書きで私へ抗議文を送りつけてきた。
「勝手な憶測により殊更に誇張、歪曲し関係する各委員、ひいては総合規制改革会議全体の識見を侮辱し国民に動揺を与え、規制改革そのものへの不信感を誘導するような発言は不当である」という内容であった。
常軌を逸した内容であった。
自分達だけが正しく少しでも疑問や問題を投げかけると、烈火の如く怒りその発言を封じ込める態度と行動に唖然とするとともに、怒りがこみ上げてきた。
そしてこうした権力を笠にかけたやり方には徹底して戦っていこうと思った。
従って私は宮内氏の抗議文について政府見解を求めるべく、いわゆる質問主意書を内閣に提出した。
その中で政府は私への回答の中で行政府が国会議員の質問に対して、その発言内容にクレームをつけたことはないことも明らかにした。
また同時に衆議院の厚生労働委員会はこうした両氏の一連の行動について、「議会制民主主義の基本的なルールを踏みにじるかつてない暴論である」との見解を正式に決定した。
当然のことである。
以上が大筋私と規制改革会議宮内議長と委員である奥谷氏との顛末の一部である。
要するに私の質問と指摘がズバリ彼らの痛いところをついたものであったが由に異常な反応をしたということであろう。
このように私は終始一貫、権力を背景に自己利益を図ろうとすることに対し毅然として戦ってきたのである。
2009年2月 3日 (火) (民主党前衆議院議員)
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2003年五月十四日(水曜日)衆議院厚生労働委員会○城島委員 民主党の城島でございます。
派遣法の改正についてやっと審議が始まったということでありますが、まず私は、この審議を始めるに当たって、前委員長であります坂井隆憲前委員長の問題について何点か確認をさせていただきたいと思っております。
それは、既に御案内のとおり、坂井前委員長においては、前回のこの派遣労働法の改正時、担当の政務次官であったり、そしてまたこの間のいろいろ言われております背景の一つとして、派遣会社からの献金というのがマスコミ報道等ではされている。やはりこの派遣法改正の論議をするに当たって、その辺の問題はかなり明らかにしておく必要がどうしてもあるんだろうというふうに思いますので、まずはその辺を質問させていただきたいんであります。
法務省にお尋ねいたしますが、坂井隆憲議員に対する起訴事実、その内容、どういう状況、どういう内容なのか、改めて御見解をお尋ねしたいと思います。
○中野大臣政務官 法務大臣政務官の中野清でございます。
城島議員の御質問にお答えをしたいと思います。
東京地方検察庁は、本年三月二十八日、坂井隆憲衆議院議員を政治資金規正法違反により公判請求いたしまして、その後、四月十日、同議員を詐欺罪により公判請求したものと承知をいたしております。
政治資金規正法違反の公訴事実の要旨につきましては、被告人坂井隆憲は、その秘書と共謀の上、その資金管理団体隆盛会の平成九年分から同十三年分の収支報告書において、それぞれの収入総額欄に五期合計で約一億六千八百万円分について過少に虚偽の記入をし、それらを自治大臣または総務大臣に提出したというものであると承知をいたしておるのでございます。
また、詐欺罪の公訴事実の要旨につきましては、被告人坂井隆憲は、その秘書及び国会議員政策担当秘書審査認定者登録簿に登載されていた者と共謀の上、被告人坂井が同登載者を自己の政策担当秘書に採用した事実等がないのに、衆議院事務局担当者を欺き、平成八年七月十日から平成十一年十一月三十日までの間、前後五十五回にわたり、衆議院から、給与等の支給名目で、現金合計二千四百二十九万八千八百六十三円を詐取したものであるというものであると承知をいたしております。
なお、同議員にかかわる第一回の公判の期日は、平成十五年六月二十六日に指定されたと承知をいたしております。
以上でございます。
○城島委員 今お触れになりました政治資金管理団体隆盛会に対する九七年から二〇〇一年の政治資金収支報告書の中で、これは、報道によりますと、日本マンパワー側などから受領した約一億二千万円を少なく記入したということがあってなどとなっておりますが、これは人材派遣業大手でありますけれども、この事実はいかがですか。
○中野大臣政務官 今、城島議員から、政治資金規正法違反の点の収入の記帳ですか、それについて御質問ございましたが、坂井議員に対する政治資金規正法違反の起訴状におきましては、平成九年から平成十三年の各年において、株式会社マンパワーあるいは株式会社キャリアスタッフ等から受領した寄附額を含めた総収入額について、実際よりも過少に記入した旨の記載がなされている、これが起訴状の事実だと思います。
○城島委員 どうして特にマンパワーなどからの献金が多かったかということの背景に、これもまた報道ではありますけれども、社会保険庁にお尋ねしますが、社会保険未加入の、特に人材派遣会社の社会保険未加入の問題に対して要するに働きかけをしたというようなことに対して、その人材派遣会社からの献金が始まった、あるいは多くなった、あるいはそういうきっかけになっているというような報道がありますが、その点については、社会保険庁としてはどうでしょうか。
○磯部政府参考人 御指摘の坂井議員の中山元秘書につきましては、当時の社会保険庁の関係者から聞き取りを行ったところによりますれば、会計実地検査における個別企業に対する調査の状況に関して照会を受けたことはありますが、それについては教えていないというふうに承知しております。
○城島委員 これについては、法務省、何かございますか。
○中野大臣政務官 御答弁の前に、先ほど、株式会社マンパワーと言いましたけれども、日本マンパワーが正式でございますので、これは訂正させていただきたいと思います。
今、城島議員からお尋ねの問題でございますけれども、これは実は起訴状記載の公訴事実には記載されていない事柄でございまして、公判において、今後立証に必要な場合にその範囲内で明らかにする、そういう性質のものだというふうに法務省としては考えておるものでございまして、そういう意味で、現時点ではなかなかお答えしにくいというのが事実でございますので、この点については、ぜひ法務省としての答弁は差し控えをお許し願いたいと思うわけでございます。
○城島委員 それでは結構でございます。
また社会保険庁にちょっとお尋ねしたいんですけれども、どうも一般的に、昨今、景気が悪いということもあるかもしれませんが、社会保険料未納とかそういう問題が非常に多いというふうに聞いているわけでありますが、特に人材派遣業界において何かこれは顕著な例があるんでしょうか。実態はいかがでしょうか。
○磯部政府参考人 委員御指摘のとおり、未適用あるいは未納の問題は非常に大きな問題でございます。
人材派遣業につきましては、平成九年から平成十二年まで会計実地検査が行われておりまして、事業主が届け出を適正に行わないことによる社会保険料の徴収不足が指摘されているところでございます。
具体的には、平成九年には四百七事業所に関して三十四億余、平成十年には二百事業所に対して十四億余、平成十一年には七十九事業所に対して五億八千万円、平成十二年には二十事業所に対して一億円余となっております。徐々に減ってはきておりまして、かつ、残念ながら、それ以外の徴収不足も指摘されているところでございます。
○城島委員 いずれにしても、そうした人材派遣業界と前委員長であります坂井隆憲議員との関係ということが、これから裁判の中で明らかになっていく部分があると思いますけれども、やはりそういった問題についても、いろいろしっかりとこれからの派遣法の論議の中でも、個別的なチェックというものがなされなければならない部分が多々あるということの一つの証左ではないかというふうに私は思っているところであります。そういう観点からも後ほど質問させていただきたいと思います。
社会保険庁、結構でございます。
次にもう一つ、論議に入る段階で、総合規制改革会議のメンバーについて、特に大臣の御見解を承っておきたいなというふうに思います。
今回のこの派遣法も含めてでありますけれども、雇用労働分野のいわゆる規制緩和というものの一つの大きなベースとなっている政策の中で、この総合規制改革会議の検討がなされて、これは率直に言ってほとんどそのまま閣議決定をされた。政策的にはそれがレールを敷かれた中で、今さまざまな分野の政策が法律化され、あるいは具体化していっているというふうに思うんですけれども、なかんずく、この総合規制改革会議のメンバーを見ますと、特に今の人材派遣業あるいはこれに関連したメンバーが、全体の産業の中から見ると、異常というわけではありませんが、しかし、なぜかダブっているわけでありまして、どうしてこんなことになっているのかな、率直にそういうふうに思うわけであります。 全体のバランスを見れば、もっと広範囲にメンバーを選ぶのが自然体ではないかなというふうに思うんですけれども、まず、全体的な中でなぜ規制改革会議の中にこうした分野の方が複数参加されることになっているんでしょうか、大臣の御見解というか、承りたいと思います。○坂口国務大臣 総合規制改革会議、厚生労働省の選んだ会議じゃございませんので、どういう基準でどういうふうにお選びになったのかということは、私も正直なところ存じません。こういうメンバーになっておりまして、今お話がありましたように、お二人お入りになっていることは間違いがないというふうに思いますけれども、しかし、ここは幅広くいろいろな方がお入りになっておりますし、幅広くいろいろの御議論をいただいていることは間違いないというふうに思っております。
今まで、過去におきましては、経済的な規制改革が中心に行われてきたようでございますけれども、最近は、どちらかと申しますと社会保障関係あるいはまた教育関係のところの規制改革、どちらかといえば、今まで経済的というよりも社会的な規制というふうに言われておりました分野の切り込みが大きくなってきているという感じを持っております。そうしたことを念頭に置いてこの人選をおやりになっているのではないか、これは推測でございますけれども、私はそう思っている次第でございます。
○城島委員 石原大臣は、二〇〇一年六月十九日の参議院の内閣委員会での答弁で、この総合規制改革会議というものは「非常に格式の高い会議である」、こう述べているんです。「格式の高い会議である」。格式が高いかどうか、私はなかなかあれなんですが、しかし、大臣、これだけ幅広い業種、業界がある中で、日本でいう格式の高いその会議に同じ業界から二人も入っているということ自身は、やはりこれはどう見てもそのこと自身異常ですよね。
誤解があるといけませんが、入っているメンバー個人を私は否定しているわけではなくて、まさにバランスも含めてですけれども、それはどんな意見を持っていてもいいんですよ。ただ、それを選ばれるのは、まさに政府がこういう見解を持ち、あるいはこういうことを期待するからこういうメンバーを選ぶわけでしょうから、そこに一つの選ぶときの政府としての哲学があり、考え方がそこにあらわれているから僕は問題視しているわけであって、何でこの格式が、非常に格式の高いという答弁をされていますが、その会議に人材派遣業の人が二人もいるのか。しかも、そういうメンバーの皆さん方が論議した政策が閣議決定される。これは大変重要なことだと思うんですね。
これは率直に言って、公平中立、あるいは本当に日本のこれからの産業の規制改革をということの趣旨からしても、そういうふうに受け取りにくいメンバー構成だとは思われませんか、大臣。いかがでしょうか、本当に。
○坂口国務大臣 そこは石原大臣にひとつお聞きをいただきたいと思うんですが、労働関係と申しますか、お二人おみえでございますけれども、リクルートの関係の方が一人おみえでございますが、このリクルートは派遣業と直接関係しているわけではないと思うんですね。
ですから、現在の労働問題、やはり改革をしなきゃならないというお気持ちがあって、民間のそうした企業の代表をお入れになったのではないか、これも私の推測でございますけれども、そのように思っております。
○城島委員 それでは、ちょっと立ち入った質問をさせていただきますが、そのメンバーのお一人の会社、ザ・アールという会社ですけれども、これの株主、大株主はどこですか。○戸苅政府参考人 ちょっと私も間違っているとまずいと思うので、急な質問ですからお答えはしにくいんですが、私の記憶では、何か西武ではなかったかと思いますが、ちょっとこれは記憶違いかもしれません。○城島委員 これはもう質問通告しているんですけれども、配当もどうか、ぜひお調べいただきたいと申し上げたんですが、ないんですか。○戸苅政府参考人 何かホームページ等で調べたようですが、その範囲でわからなかった、こういうことのようであります。○城島委員 極めて重要な問題なので、事前に、少なくとも株主がどうか、そして配当状況がどうか、ぜひお調べいただきたいというふうに申し上げていたんです。 このザ・アールの株主、もちろん御本人が最大の株主でありますけれども、次に、二番目にオリックスが一万株保有しているんです。それで、この主要取引先がリクルートなんです。だから、一つの主要取引先の相手にあるんですよ。 これはどうなるんですか、大臣。議長が要するに本人以外でいけば最大の株主の一人ですよ。それで、取引先の一つにもう一人のメンバーの会社がある。これは変な談合よりもっとひどい状況じゃないですか、考え方として、この構図は。 だから僕は、本当にここは、いろいろな、最初、前委員長の話から始めましたけれども、これは底流からするともっと、本当はそういうふうに意図しているかどうかは別として、構図から見ると異常な構図、何なんだ、この構図はというふうに思わざるを得ないんです。 今僕が申し上げたように、最大の株主にオリックス社があり、主要取引先の一つに、重要な取引先にリクルートがあり、この実態をごらんになって、そこの社長が出られているということで、少なくともこの三人は、そういう形でも、業界の中でも、しかも企業の状況を通して密接な関係があるというメンバーですよね。しかも、そのザ・アールの社長の方は審議会の労働条件分科会のメンバーでもある。 という状況に対して、大臣の御感想はいかがですか。○坂口国務大臣 言いようがないですけれども、ここでお決めになったこと、我々が考えておりますことと相反するものもたくさん率直に言ってございます。かなり衝突をいたしておりますけれども、守るべきところは守っていきたい、そういうふうに思っておる次第であります。○城島委員 しかし、この論議の中で、大臣そうおっしゃいますけれども、規制改革会議の議事録というのはなかなか出ていないので、詳細なものはわからないわけでありますが、しかし、流れとしては、学者の人も含めて、どう見ても、前回、私、本会議で代表質問させていただきましたけれども、どうもこの考え方の底流には、労働というものもまさに市場原理、商品の一つであるというような思想が流れている。また、いまだに労働は商品ではないなどと暴言を吐いているやからもいるというふうに堂々と本で述べている学者もこの中の一員でいる。 プラス、今言ったような、ある面でいうと複雑な関係にある人たちがこの規制改革会議のメンバーであり、また同時に、その複数のメンバーが、雇用部門のこれからのあり方を考える中で重要なメンバーとして意見を言いながら、雇用、労働の規制緩和のところで積極的な役割を果たされている。結果として、その三社の関係ではありませんが、業界利益につながっていくというのは明らかなんですね。 そういう背景、そういう土壌の中でこの法案が出てきているんですよ。背景ですよ。それは、どれぐらい大臣が体を張ってあるものは抑えられたかというのは信じたいわけでありますけれども、そういう土壌から出てきているということに対して、やはり本当にこれは、政官業の問題とかいろいろに言いますけれども、場合によってはこの問題の方がもっとひどいのかもしれない、下手をすれば。 この問題は根っこの問題として、実は雇用だけじゃないかもしれませんけれども、やはり相当慎重に、人選するときはそういうことも含めて、みんなが、国民が納得できるような人選をされ、その方々の意見がきちっと反映できればいいんですけれども、なかんずく人材派遣に関連する、この業界に関連するところは非常にこの中に多くて、その影響を大きく、私は、今の労働行政の中の、特にこういった規制緩和という、規制改革というよりは規制緩和の流れが強くなっていることは非常に問題だと思うし、何となく暗たんたる気持ちが実はしているんですよ。 やはり労働は商品ではない、私はいまだにそう思っていますが、それを否定するメンバーもこのメンバーの中にいて、それは否定されるのはいいですよ。その方の見解としてはいいんだ。しかし、その方を堂々と、そういう人もこのメンバーへ選ぶということは、何度も言いますけれども、やはり一つの考え方とか方向性とか哲学を持って人選されているはずですから、そういう点において私は、この法案を出す土壌そのものに大変大きな問題意識と、何となく沈痛な気持ちがしているということを強く申し上げたいと思うわけであります。 ぜひ今後、これから急に変えるわけにいかないかもしれないんだけれども、こうした人選も含めて、本当にきちっとチェックをするということをやらないといけないんじゃないですか、本当に。まして、政策に一番大きな影響を与えるところですから。それを強く要請したいんですが、大臣の御見解をいま一度承りたいと思います。○坂口国務大臣 お気持ちは十分にわかるつもりでおります。○城島委員 それでは、そういう気持ちで法案の中身に入らせていただきたいんですけれども、私は、今言ったようなことを少し背景に強い問題意識を持っているということをまず申し上げながら、今回の改正案に対する質問をしていきたいと思うんです。
今回の改正案では、政府側もおっしゃっているように、労使双方にとって選択肢の拡大を図る、本当にそういうことになっているかどうかということが、突き詰めれば一番大きなポイントだろうと私は思うんですね。
ずうっと私なりに疑問点は、間違いなく今回の改正案は使いやすいルールにはなっている、すなわち使う側からすれば、使用者側からすればまことに使いやすいような状況になった、選択肢の幅は広がったということは間違いないと思いますが、では果たして使われる側、働く側からいって、みずから積極的に、主体的に派遣労働を選ぼうというように選択の幅が広がっているのかどうか、拡大できているのかどうかということについては、今から幾つか質問をさせていただきますが、そうではないんじゃないか、そうなっていないというふうに私は今のところ思っているわけであります。そういう点を問題意識として持ちながら、質問をさせていただきたいというふうに思います。
一番ポイントは、前回の改正のときも随分論議をさせていただきました、派遣労働そのものは臨時的、一時的なものだということもありましたし、それから最も大事なポイントの一つが、常用雇用の代替ではないんだというようなことがありました。
しかし、もし本当に常用代替を防ぐということであれば、まさしく派遣労働、この適用対象というものはきちっと限定をすると同時に、臨時的、一時的な業務ということであれば、それは期間制限というのを本来は厳格にすべきだろうというふうに私は思っているわけであります。そういう点からしても、どうも問題は多いんじゃないかな、前回、本会議で鍵田委員の方からそういう点も含めて質問をさせていただいているところは、そういうところであると思います。
まず一点目で、その臨時的、一時的ということでありますけれども、今回の改正に伴う建議においても、この臨時的、一時的な労働力の需給調整に関する対策としての位置づけは変えない、こうなっているわけであります。すなわち、臨時的、一時的な労働力であるという位置づけは変えないということなんですが、臨時的、一時的というのは一般的に、前回の改正のときも論議したんですけれども、それは普通一年程度だろう。
ところが今回、一年を超えた派遣も、派遣というか、一年を超える、三年に延長、こうなっているわけですけれども、臨時的、一時的というのはそうするとどういうことなのかということになるわけでありまして、この辺の一年を超えた派遣も臨時的、一時的と呼ぶその意味合いというのはどういうふうにとらえるということなんですか。
○戸苅政府参考人 我が国の長期雇用慣行の中で、諸外国でも行われている労働者派遣制度をどういう格好で行うことが適切なのかという中で、我が国においては、臨時的、一時的な労働力を需給調整するためのシステムとして労働者派遣事業をやろうというのが前回の法改正であったわけであります。前回は、そういった中で一年間という期間制限を設けたわけでありますが、臨時的、一時的という中に、一つは、例えば育児休業をとる、あるいは労働者が何らかの事情でしばらく当該業務につけない、あるいは会社に出勤できない、そういった場合、あるいは急に労働者がやめてしまって、必要な労働者を確保するまでに一定の時間がかかる、こういうのが一般的だろうということで一年ということだったんだろうと思います。
ただ、現在どういうことが起こっているかと申しますと、中国初めアジア諸国との競争が非常に激しくなっているという中で、企業活動の中で、例えば一定の期間の業務を受注してしまった、ただ、今の世界的な当該業務の動向等から見て、これはその受注が終わるともう終わってしまう、その後その仕事は来そうもない、こういうものもあるんじゃないかというふうなことも考えまして、今回の改正は、日本の産業界の置かれたグローバル化の中で必要とする労働力を迅速に、適切に確保するための手法の一つとして労働者派遣法を活用するという中で、臨時的、一時的というものも、もう少し実態に応じた運用というか制度にする必要があるんじゃないかというふうに思ったところであります。
それから、事実、前回の法改正から三年近くが経過しているわけでありますが、派遣労働者自身の意見等を見ましてもやはり、派遣期間を延長すべきである、あるいは派遣期間の制限を撤廃すべしというふうな意見も多々見られるということでありますし、それから、現実に今、一年の制限の中で、一年の制限であるがゆえにどうも業務が円滑にいかないというふうなことも見られるわけであります。
では、そういったものをそれじゃ常用労働者で代替できるのかというと、常用労働者を充てるということが企業ができるのかというと、やはりできないケースも多いということでありまして、そのあたりを考えると、最長三年ということにして、一年を超えて三年までの間については、臨時的、一時的ということについて個々の業務ごとに派遣先が適切に判断するというふうな仕組みにしよう、こういうことであります。
○城島委員 今の説明というか理解は、やはり使い勝手なんですよね、局長。企業サイドの、ある面でいうとやはり要望なんですよ。
なぜかというと、派遣されている方のとおっしゃいましたけれども、派遣労働者の場合は、まず派遣元との契約というのは三カ月未満が圧倒的に多いんですよ、三カ月未満が。そうしたら、そこを派遣先との契約期間と合わせるぐらいやることがまず先じゃないですか、一年から三年にする前に。
今一年になっていますね。一年の中で圧倒的に多いのは、三カ月未満の契約を更新しているわけですよ。だから、派遣労働者は、おわかりのとおり、雇用契約そのものは派遣元と結んでいるわけですから、派遣先とは結んでいない。最低、そういう面でいうとみずからの、派遣労働者からすると、それは身分の安定、本当は正社員になりたいけれどもという人も含めて、今派遣労働でいて圧倒的に多くの人が、その契約期間が短ければもっと長くしてほしいというのは、これは当然のことですよね。
だから、そのことをとらえて、今度は派遣先と派遣元との契約ができる期間を一年から三年へというのは、これはちょっと論理の飛躍があるんですよ、僕に言わせると。やるんなら、まず派遣元との契約期間のしっかりとした、一年なら一年まで、ちゃんと派遣先との契約期間と同じようになるようにすることが先じゃないですか。
○戸苅政府参考人 派遣契約期間と派遣労働者の雇用期間の関係をどうするか、これも大変重要な問題であります。
確かに、我々としては、派遣労働者の方の希望に応じて、派遣労働者の方の雇用機会をいかに確保するか、あるいは雇用をいかに安定させるかというのも非常に重要な問題で、確かにおっしゃるとおり、短期の派遣契約を反復更新するという安易なやり方をやっている派遣会社があることは事実でありますし、それから、派遣先も、なかなか先が見通しにくいということもあって、とりあえず短期の派遣契約を結んでその都度更新していくというふうなやむを得ない場合、それからもう一つは、途中で仕事を打ち切られてしまうというふうなときに、注文が途中で打ち切られてしまった、あるいは取引先が途中で事業が傾いてしまったためにもう納入する必要がなくなっちゃった、こういったようなときに、派遣契約の中途で派遣契約を解除する、あるいはそれに伴って派遣会社の方が雇用契約を中途で解除のやむなきに至る、このときにいろいろな予告の問題等々もあるというふうなことで、その煩わしさから逃れるために、安易に短期の契約を反復継続しているという好ましからざる事業者が一方にいるというのも、これも事実であります。
我々としては、いろいろな問題が派遣について起きているということはこれは事実だということは十分認識していまして、それぞれの局面局面に応じてそれぞれに手をきちんと打っていくということが重要だろうと思いまして、一方には、先ほど来申し上げていますように、臨時的、一時的とはいえ、やはり一年を超える臨時的、一時的な業務が存在するということは間違いないんじゃないか、こう思っています。
○城島委員 いやいや、その業務が存在するのであれば、ちゃんと契約期間も三カ月未満なんというのが圧倒的に多い状況をどう改善するかということを先にやってくださいよ、そのことを、その業務があるのであれば。
しかも、一般的に言えば、やはり一年を超えるということをやれば、それは常用雇用に変えてもらう努力をするのは今だってそうじゃないですか。そういうことがなしに、いわゆる派遣先と派遣元の期間だけを一年から三年に延長しますといったって、中身が伴っていないんです。働くサイドからの、まさに最初申し上げたような観点からの手当てというのがやはりほとんどされていないと私は思うんですよ。
本会議においての政府答弁の中ではこの点について、一年を超え三年まで延長する場合には、派遣先に労働者代表の意見聴取を義務づけるなどの措置を講じている、正規従業員の派遣社員化が安易に促進されるものとは考えていないという答弁がされているわけであります。そういうことによって、本当に労働者代表の意見聴取を義務づけるなどの措置で派遣社員化が安易に促進されないのかどうか、非常に疑問がある。
それでは、ちょっとお尋ねをしたいんですけれども、今の一年ルールがありますよね。派遣期間の制限について違反をしたというときの対応というのは一体どうなっているんですか。
○戸苅政府参考人 これは、派遣法上違反をした場合には当該派遣の停止命令を出す、こういうことであります。停止命令を聞かなければ停止するように勧告をし、それでも聞かなければ公表する、こういうことであります。
○城島委員 それぞれどれぐらいの件数があるんでしょうか、停止命令、それから公表。
○戸苅政府参考人 勧告したケース、それから公表したケースはゼロであります。
○城島委員 ゼロということは、違反したことがないということでいいんですか。
○戸苅政府参考人 指導に従っていただいている、こういうことだと思います。
○城島委員 それでは、指導に従って、全部言うことをちゃんと聞いている。そのことについては、そうすると、違反するあるいは勧告する件数というのは減少しているんでしょうか。
○戸苅政府参考人 平成十三年度の期間制限違反の監督状況ですけれども、派遣元については違反が百三十三件、派遣先については五件、こういうことがあります。
ただ、これは派遣法違反についての文書指導の件数でありまして、今御質問の派遣期間制限違反がこの中にあることは間違いないんですけれども、これが何件あるかということは、実は、個々の項目についての報告を聴取しておりませんので、この中の派遣期間制限違反が何件か、これはわからない、こういうことであります。
ただ、先ほど申し上げたように、勧告に至っていないということは、指導に従っていただいている、こういうことだと思います。
○城島委員 恐らく従っていただいているということだというふうにおっしゃっていますが、そのことによって、それではきちっと一年を超えた部分のルールというものが守られているというふうには、それは私も統計をとっているわけじゃないのでなかなか何とも言えませんが、今のそのことによって安易に正規従業員の例えば派遣社員化が防げているということには私は大変大きな疑問があり、今の実効性という面において見ると、甚だ実効性に乏しいんじゃないかというふうに思っております。
そうすると、期間を超えた派遣労働者で、雇用契約を申し込まれて直接雇用された方はどれぐらいいるんでしょうか。
○戸苅政府参考人 私どもでは把握しておりません。
○城島委員 これは極めて大事なポイントなんですね。この辺が一つ極めて重要なポイントじゃないですか。ぜひこれは、把握していないんじゃなくて、把握してもらわないと、これは本当に、ある面でいうと、労働者保護という観点が、さっきから何度も言いますように、使い勝手のよさというのは拡大するんだけれども、それに伴ってきちっと選択肢が広がるという観点で重要なメルクマールですから、ここが一体どういうふうになっているかという検証をする上においては極めて重要なポイントだと思いますよ。それがちゃんと進んでいるかどうかということによって、この法律が、政府が言うように、双方にとっての選択肢になっているかどうかということが言えるわけなので、これはわからないということではちょっと困りますけれどもね。
○戸苅政府参考人 件数が何件かということになると、先ほど申し上げたように、正直言って全数を把握するというのは、これは全く困難なわけであります。
ただ、昨年の六月に、今回の派遣法の見直しをしようということで実態調査を行ったわけでありますが、その中で、派遣元の調査で、一年間の期間制限の対象となる業務で派遣先の直接雇用に変わったことがあるというのは、三割ぐらいいるのはいる、こういうことであります。調査対象のうちの三割の事業所では、派遣から派遣先への直接雇用に変わった、こうある。ただ、これは、事業所の中にそういうケースがあった、こういうことでありまして、そういった意味で、派遣労働者の何%かというのはこれはまたわからない、こういうことであります。
○城島委員 この辺は私、事業所の数というのもポイントの一つかもしれませんが、現実的に人数として一体どれぐらいそういうふうに変わっていっているのか、ちゃんとこの法の精神を理解して、それが現実、職場で活動というか実践されているのかということは極めて大事なポイントだと思うので、この辺については、今後はひとつぜひ統計をとる方向で検討いただきたいというふうに思います。
それから次に、職場への意見聴取についてちょっとお尋ねしたいんですけれども、労働者の過半数を代表する者に対して、当該期間を通知し、その意見を聞くこと、こうなっているわけでありますが、これは派遣期間を定める前に職場への意見を聞くというふうに理解していいんですか。
○戸苅政府参考人 これは、おっしゃるとおり、派遣期間を一年を超え三年以内の範囲内の期間で、当該臨時的、一時的な業務の処理にどの程度の期間が必要かということを事業主が判断して、労働者の過半数代表に通知をしてその意見を聞くということでありますから、派遣をする前に聞く、こういうことであります。
○城島委員 そうすると、その過半数代表がそれを、ノー、受け入れを認めがたい、こう言った場合はどうなんですか。
○戸苅政府参考人 これは、現場のことを、現場の実情をよく知っている労働者の意見、これを集約するのに過半数代表が一番ふさわしいということで、この規定を置いているものであります。
事前手続として意見聴取をしていただくということでありますが、これは、正直申し上げて、経営判断の問題ということになりますので、事業主がその意見を聞いた上で受け入れを、労働者代表が、これは臨時的、一時的じゃないんじゃないかというふうな意見が出てきた場合に、これは、受け入れの拒否というよりはむしろ、臨時的、一時的な期間としてその期間が適切かどうか、こういう意見だろう、こう思います。その上で、最終的には経営判断として事業主が行う、こういうことでありまして、意見は、どういった意見でも、期間についての意見であれば意見を申し入れることはできる、こういうことだろうと思います。
○城島委員 そうすると、これは、実効性というんでしょうか、単に意見を聞くということだけですね。それで何か意見を言ったからといって、経営判断に、よくいって、それこそ参考意見にしましょうということにすぎないということですか。
○戸苅政府参考人 これは、我が国における企業の労働組合とそれからその使用者、事業主との信頼関係、あるいは労働組合の経営に対するというか労使関係の中での力関係、そういったことにも左右される面は、これは否定できないと思います。
ただ、我々の期待するところは、やはり事業主が経営判断するに当たって、現場の意見をきちんと聞いて、その上で適切な判断をするということを期待しているわけで、今御質問のように、一切合財、聞くだけ聞いたから、あとはおれが判断する、こんなことを全く考えているわけではありません。
○城島委員 そうすると、ちょっと細かいことですけれども、表現に、「当該期間を通知し、その意見を聴く」、こうなっていますね。期間を通知し、意見を聞くと。通知と意見というのは別々な表現になっていますけれども、これはどういうふうに理解したらいいんですか。
○戸苅政府参考人 まずこれは、派遣先の事業主が、派遣を受け入れようとする業務ができたというか生じた、そのときに、この業務が臨時的、一時的かどうかを判断し、しかも、臨時的、一時的であるということであれば、派遣法上、派遣の受け入れが可能になるわけでありますから、その中でその業務を処理するのに要する期間がどのくらいかということをまず判断して、事業主としては、派遣労働者を臨時的、一時的な業務の処理のためにこの程度の期間受け入れようと思うが、意見を聞かせてくれ、こういうことで通知をして、その上で組合の方が、労働組合というか、過半数の労働者代表がそれを是とするか、あるいはそれは長過ぎるのでもっと短くした方がいいんじゃないかと言うか、あるいは、どうも現場の実情からいうと、残業が非常に多いので、むしろ派遣労働者をもっと長く使ってくれ、こう言うのか、それはそのときの判断、こういうことじゃないかと思います。
○城島委員 そうすると、通知をして、意見があれば聞くということですね。したがって、通知はするけれども、意見がなければ意見聴取はしなくてもいい、こういうふうに理解していいんでしょうか。
○戸苅政府参考人 これは、意見がなければ、意見がない旨を申し出ていただく、こういうことだと思います。
○城島委員 そうすると、この間の、これを規定しているわけですけれども、これは役所に対してはどういう届け出をするんですか。
○戸苅政府参考人 これは、派遣を受け入れる際の手続として意見聴取というものを置いたわけでありまして、役所の方というか、役所に届け出る、こういう性格のものではないというふうに思っています。
○城島委員 大臣に、今のこういうやりとりについての御見解をいただきたいんですけれども、ひとつこの法案の中で、やはり派遣労働に対して、最初から申し上げているように、働くサイドからも主体的に派遣労働を選べる、使う側も拡大できるけれども、働く側からも派遣労働をということを含めて、そのポイントとしての、いわゆる安易な正規労働からの代替に使われるとかいうようなことがないようにしよう、あるいは、今回、臨時的、一時的といっても、一年から三年にこれを延長するということの中で、一つの歯どめをかける措置としてこういうものをさらにきちっとしよう、こういう仕組みというんでしょうか、案を考えられているんですけれども、これは今も確認したとおり、これがとても有効とは思えないんですよ、大臣。これで有効に機能するとは思えないんです。
もちろん、これがすべてとは言いませんけれども、大臣の本会議での答弁の中にも、こういうこともやるから、安易にそういうふうなところに代替にならないんだという答弁の一つの重要な具体例として挙げられているんですけれども、では、具体的にその中身はどういうことなんだということだと、今みたいなことなんですね、実態は。これでは、常用雇用の代替防止にかなり効果的かということになると、私はほとんど機能しないんじゃないか、こう思っているんですけれども、いかがですか。今のこの質疑をお聞きになっていての大臣の御見解をいただきたいと思います。
○坂口国務大臣 そこは、労働組合、いわゆる過半数を超える労働者の代表の意見を聞くというふうに書いてあるんですから、聞いてノーだったら、それはやはり聞かないといけないでしょうね。それでなければ聞く意味ないですから。聞く以上は、それは意見を尊重するということではないかと私は思います。
この派遣業の問題は、先ほども少し私触れましたけれども、その内容というのは、そのときの経済状況によってうんと中身は私は変わると思います。現在のような状況でありますから、派遣業というものがかなりもてはやされる側面がございますけれども、これは、景気が回復をいたしましたら、正規雇用というものが非常にまた中心になってきて、派遣業というのはかなり中身をレベルアップしないことにはやっていけないということに私はなるだろうというふうに理解をいたしております。
○城島委員 今の大臣の答弁、非常に重要だと思うんですが、やはり意見を聞く以上はしっかりと、通知し、意見を聴取ということであれば、やはり少なくともノーと言っている間は、導入するのもできるだけ納得を、労働組合ないし過半数代表の皆さんが基本的に受け入れるような状況までやらないというようなことが大臣の今の御見解だと思いますけれども、少なくともそういう努力をする、そういうことは私も必要だと思うし、そういう意味合いをこれに込めないと私もだめだというふうに思いますし、その点については、今の坂口大臣の答弁を私は評価したいなというふうに思います。
同じような観点で、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、派遣期間制限の延長というものは、実際、派遣労働者の契約、雇用契約ですね、派遣元と派遣労働者の契約延長とはつながらない、イコールにならない。少なくとも、今回、一年から三年にするのであれば、やはりそこも伴わないとだめでしょう。少なくとも、三年にするのであれば、先ほど最初のころ申し上げましたけれども、派遣元と派遣労働者の契約というのは、非常に短い契約をどんどん更新しているわけですよ。したがって、それは不安なんですよ。だから、少なくともこれがきちっと、今圧倒的に多い三カ月未満というのが、それならそれでちゃんと契約期間が延長される。
同時に、前回の論議のときにもやりましたけれども、いわゆる欧米というかヨーロッパであるみなし雇用の問題ですけれども、どこかの段階でやはりそれは正規雇用、常用雇用というところに変わっていくということをこれは仕組みとしてつくらないとだめなんじゃないですか、そういう面でいうと。
だから、期間延長とまさにヨーロッパ型でいうみなし雇用、その趣旨に沿ったものをこれはセットでなければバランスが悪過ぎると思いますよ、僕は。その点はいかがですか。
○戸苅政府参考人 これは先ほども申し上げましたが、いろいろな事情で雇用契約期間とそれから派遣期間とが一致しないケースというのが出ておるんだろう、こういうふうに思います。
ただ、合理的なというか、やむを得ない理由によって一致できないケースというのも、これも少なからずあるわけでありまして、そういった意味で、今委員お話しのように、これを法律で強制するというのは、これは正直言って無理ではないか、また適当じゃないんじゃないか、こういうふうに思います。
ただ、先ほども申し上げましたけれども、派遣元なり派遣先なりが意図的に雇用契約期間を短くしたりあるいは派遣期間を短くしたりというケースも多々見られるわけでありまして、こういったケースについては、雇用契約期間と派遣の期間と、これはやはり一致させる努力をさせるというのは、これも重要なことだろう、こういうふうに思います。
これは、御指摘のとおり、派遣労働者の雇用の安定ということについて非常に配慮いただいているということで、昔は派遣労働者に人権はないような議論で私は随分派遣法の議論をさせられましたけれども、今は派遣労働者の雇用の安定ということがまじめに議論できるように変わってきたということも、随分時代が変わったなと個人的にも思いますが、そういった意味で、派遣労働者の雇用の安定という観点からも重要じゃないかというふうに思っていまして、そのあたりについては、そういう考え方をどうやってきちんと浸透させるかということについては、やはりいろいろ工夫をしていく必要があるだろうと私ども思っています。ただ、やむを得ずそうせざるを得ないというケースもあるということで、一律にやるということは問題ではないかというふうに思います。
それからもう一つ、みなし雇用の問題でありますが、これも非常に重要な問題でありますけれども、ただ、我が国の場合には、派遣労働者であるということを積極的に選択している労働者もいるわけで、そういった労働者も含めて一律に法により強制的に雇用関係を成立させてしまうということが果たして合理的なのか。あるいは、派遣労働者は派遣労働者なのでA社ならA社というところに行っているので、終身雇用というか正規雇用だったら実はX社に就職したい、こういう人もおるわけであります。そのあたりをやはり十分考える必要があるんじゃないか。
それから、派遣のときの労働条件とそれから正規の社員になったときの労働条件、これが日本の場合は、恐らく正規の社員については、企業に対するロイヤルティーですとか、あるいは将来の技能の向上に対する期待度ですとか、それから会社に対する貢献度ですとか、そういったことがあるものですから、雇用の形態によって労働条件が違っている、あるいは企業規模によって労働条件が違っているというのが日本の実態だろうと思います。
ヨーロッパの場合、みなし雇用をやっているところというのは、やはり産業別の労使協定で労働条件が非常に画一化されているということだからできるんだろうと思いまして、日本については、将来の課題という意味では我々も重く受けとめぬといかぬと思いますけれども、ちょっと現状ではそれも難しいんじゃないか、こう思っています。
○城島委員 時間が来てしまいましたので、きょうのところはここで質問を終わらざるを得ないんですけれども、しかし、それはいろいろなデータがあると思います。そういう側面だけでいえばそういうことになるかもしれませんが、例えばさっきの派遣労働を選んでいる人の比率だって、それと全く逆の意見の人も同じぐらいの比率であるわけで、何度も言いますけれども、主体的に選択できるという比率を、それであれば、今局長おっしゃったものが六割から七割ぐらいになれば私は本物だと思いますよ。そうなるようにやらなければいかぬのに、まさに、先ほどからの幾つかの代表例を申し上げましたけれども、幾つかのそういうものに対するある面でいうと規制とかあるいは労働者保護というものが、努力規定とかいうものがほとんど機能しないということになれば、極端に言うと、法違反、法律違反をしたところで労働者派遣契約自体が無効になるわけではないわけでありまして、派遣元にとっても派遣先にとっても極端なことを言えば痛くもかゆくもないという状況になれば、これはまさしくこういった分野がどんどん変な意味で広がっていくということが避けられないわけであります。
そういうことをぜひとも避けるということも必要だというふうに思いますし、今みたいないい意味の規制では、実効性がない可能性がやはり非常に高いなというふうに思わざるを得ないということで、残りはまた次回させていただきたいと思います。ありがとうございました。
2003年五月十四日(水曜日)厚生労働委員会------------------------------------------------------------------
総合規制改革会議委員名簿- 宮内義彦 議長 オリックス株式会社取締役兼代表執行役会長・グループCEO
- 鈴木良男 議長代理 株式会社旭リサーチセンター代表取締役社長
- 奥谷禮子 株式会社ザ・アール代表取締役社長
- 神田秀樹 東京大学大学院法学政治学研究科教授
- 河野栄子 株式会社リクルート代表取締役会長兼CEO
- 佐々木かをり 株式会社イー・ウーマン代表取締役社長
- 清家篤 慶應義塾大学商学部教授
- 高原慶一朗 ユニ・チャーム株式会社代表取締役会長
- 八田達夫 東京大学空間情報科学研究センター教授
- 古河潤之助 古河電気工業株式会社代表取締役会長
- 村山利栄 ゴールドマン・サックス証券会社マネージング・ディレクター経営管理室長
- 森稔 森ビル株式会社代表取締役社長
- 八代尚宏 社団法人日本経済研究センター理事長
- 安居祥策 帝人株式会社代表取締役会長
- 米澤明憲 東京大学大学院情報理工学系研究科教授
派遣労働法の本質的な問題-私の国会闘争-